大正3年に発足以来、110年以上、多くの和裁士を育成し、輩出してきました。
110年にも渡る日々の積み重ねが現在の早く、美しく、そして綺麗にという辻村式和裁技術を確立してきました。
和裁は1枚の布を裁断し縫い上げる、決して機械化されない技術であり、一生の仕事です。
当校はプロの和裁士を育成する学校です。辻村式和裁技術を教えるとともに、
幅広く知識等を向上できるようにさまざまな授業をカリキュラムに組んでいます。
学びやすい環境として、施設・寮・諸制度も充実させており、サポート体制も充実しています。
総合力のある和裁士を育成することに、絶対的な自信があり、系列会社があることで、卒業後の和裁士としての道筋も立ててあります。
校長の教育方針実務経験7年又は2級合格後2年を経て受検できます。
スピード、正確さ、着心地の良さ、仕上がりの美しさ等、仕立てに関するすべてを満足させる人だけに与えられるこの証は、一生貴女の仕事をささえます。
実務経験2年又は3級合格後受検できます。
試験は片袖まで縫 いあがったところからスタートし、6時間以内にあわせ女物きものを縫い上げます。
在学中に取得できます。
★令和4年の実績
各学科の学生が受験し、3級13名(合格率86.7%)、2級8名(合格率88.9%)、1級3名(合格率100%)が見事合格しました。
この令和4年、全国合計で220人が1~3級を受検し、118人が合格(合格率53.6%)。
この数字をみても、全国平均と比べ当校の合格率の高さ(当校の1~3級計の合格率88.8%)、また合格者の全国に占める割合の高さ(全国の合格者の22.8%が当校の学生)が分かります。
毎年、静岡での実技の試験会場はここ辻村和服専門学校です。静岡県の受験者のほんとんどは辻村の学生です。
入学して1年目で受検します。
長襦袢の試験になります。
プロの和裁士に求められるのは、和裁の専門技術と、伝統文化にふれる豊かな心です。
その心を磨くために、技術以外にも着付、茶道、染織、染色、説話などで、素晴らしい人間関係、 女性としての礼節、思いやりの心を学び、プロの和裁士として確立されます。
社会で和裁士として活躍しているのは、女性だけではありません。実際、職人として活躍する男性の和裁士も数多くいます。
そこで平成22年から男女共学を開始しています。
着物が縫えるだけでは、プロと呼びません。速く、正確に、美しく、あらゆる種類の着物が縫えることが必要とされます。
そのために少人数制によるマンツーマン指導を実施しており、一人ひとりの成長を見ながら丁寧に個別指導を行っています。
専門(専修)学校は実社会に即通用する知識や技術、ライセンスを取得するところです。ですから産業界との連携は学生たちの心強いサポートになります。
本校は卒業生が活躍する(有)辻村和裁研究所という系列企業を通して専門店や商社、デパート等産業界と業務提携し、学生が実習に使う豊富な教材を提供されています。
これはまた学生の学習効果により実習奨励金という形で還元され、学生の技術力に応じて支給される金額は学費や生活費をまかなえるものになっています。
また生きた教材を使うことで緊張感を持ち、プロとしての技術修得への高い意識を持つだけでなく、良い物を見分ける優れた目を養う結果にもなります。
さらに本校は専修学校として認可されているので、各種の学割や奨学金など学生の特典がフルに活用できます。
※1)JRの学割、教育ローン、日本学生支援機構奨学金、辻村奨学生制度など。
本校のカリキュラムは、「職業や資格に直結した技術を学ぶ」という目的があります。
そのため、本校を卒業すると、専門士や高度専門士という称号が与えられます。
大学を卒業した場合の学士(短大は短期大学士)と並び、社会に通用する人材であることの証明です。
県の認可を受けている"専門学校"だからこそ、与えられます。
学校が4年進級時に国内修学旅行に全員招待します。行き先は先生と学生で相談して決定します。
学生生活の想い出の1ページを学校がプレゼントします。
2016年は長崎へ。 2017年は大阪経由で大分へ。2018年はディズニーランドや東京、2019年は四国等へ。
2020年はコロナが落ち着いていた秋に近場の静岡の熱海・伊豆方面、2021年は御殿場のグランピング等、2022年は箱根に。
2023は大阪USJ、2024は金沢へ。
当校では、着物を着るイベントが充実しています。春の卒業式、夏の歌舞伎鑑賞、冬の針供養といった行事があります。
そのほかにも歓迎会や染色旅行、浜松研修旅行、学校がプレゼントする卒業旅行など、学生生活の想い出をつくるさまざまなイベントがあります。
授業料半額免除の特待生制度、授業料全額免除の奨学生制度A、日本学生支援機構修学支援新制度と連動の奨学生制度C、仕立てた枚数・内容に応じて全員に渡している奨励金制度など、保護者の方や学生を経済的にサポートできる制度が充実しています。
また、中には日本学生支援機構の奨学金を利用している学生もいます。当校は日本学生支援機構の修学支援新制度(給付型、授業料減免)の対象校です。
静岡県の西部、東部、静岡県外の全国からの入学希望者のために、相部屋と個室の「学生寮」を完備。
当校には、系列会社の辻村和裁研究所(着物仕立て・お直し 辻村 https://kimono-tsujimura.jp/ )があります。
卒業後、和裁を職業として考えている人には、研究所の専属和裁士としての道は開かれいます。
研究所にて、国家技能検定和裁技能士1級を目指す人、自宅で仕事をしたい人などに研究所より仕事を斡旋しています。
就職活動なしで、独立プロ和裁士として活躍できる環境があります。
その他、歌舞伎等の舞台衣装制作や呉服関係、写真スタジオ等の仕事に就く人がいます。
【近年の就職先実績】
●和裁
㈲辻村和裁研究所
辻村和服専門学校
●歌舞伎・舞台衣装関係
松竹衣裳㈱
●呉服業界
㈱アニバーサリージャパン
㈱市川呉服店
㈱一蔵
㈱川島織物セルコン
㈱紺文シルク
㈱京呉服ふじや
㈲京都もなみ
㈱コノエ
㈱さかたや
㈱布屋呉服店
㈱BANKANわものや
㈱ブライトネス
豊彩㈱
㈲桝忠
㈱みやがわ
㈱やまと
㈲和道楽着物屋
等
卒業生の活躍のページへ
辻村和服専門学校では、地域社会に貢献するための取り組みや、さまざまな「サスティナブル」な取り組みを継続的に行っています。
1、地域とのかかわり
・静岡市内の高等学校に伺って、高校生と「運針」や「ものづくり」を一緒にすることによって、着物や和裁のことをより深く知ってもらう活動をしています。
近年実績:駿河総合高等学校、静岡女子高等学校、静岡農業高等学校、第一学院高等学校静岡校等
・静岡市内の施設こどもクリエイティブタウン「ま・あ・る」にて小学生に針を使っての「ものづくり」を体験してもらい、それ通して着物や和裁を知ってもらう活動をしています。
・公益社団法人静岡県職業教育振興会主催のアピタ静岡店でのワークショップへの出店をしています。
園児やその保護者の方、そして小学生から高校生まで、幅広い世代の方に着物や和裁を知ってもらう活動をしています。
・静岡県和装教育推進会の一員として、静岡市内の中学校での浴衣の着方授業のお手伝いをしています。
2、物を大切にする技術
・新しい生地(反物)から着物の形に手縫いで仕立てるのが和裁の仕事。それがメインですが「古い着物を直して着る」、そういったリメイク、リフォームの技術を教えています。物があふれている時代だからこそ、古くて良いものを再び着ることができるようすることが大切です。
着物を一度ほどいて洗った「洗い張りの反物」の仕立てや、今ある着物の寸法を直したり、裏地を新しいものに変えたりもします。また、大人の着物を子供用の着物に仕立て直したりして、用途や形を変えて再び着ることができるようにします。
3、和裁という職業分野の普及
すべての活動がこれに結びつくと考えますが、当校では、小学生や中学生、高校生にさまざまな職業を知ってもらうための「おしごと年鑑」「おしごとはくぶつかん(https://oshihaku.jp/)」「朝日小学生新聞」「朝日中高生新聞」などの職業ガイドに和裁の写真等を提供し、協力しています。
4、国際交流
・日本の文化を知りたい外国人にとって着物は必ず通る道。海外の研修生を半日等受け入れ、学校見学や裁縫体験等をしてもらうことで、日本の民族衣装である着物、そして和裁を感じていただきます。